基本的な考え方
コンプライアンスの徹底においては、社員一人ひとりが、経営理念のもと組織の一員として自らを律し、社会的な使命を果たすことが重要です。このような考えのもと、法令および契約遵守はもちろん、社会規範に則る高い倫理観をもって行動できるよう、コンプライアンス意識の醸成に努めています。
コンプライアンス体制
シンプレクスグループは、マテリアリティとして人的資本管理と製品の品質と安全性を掲げており、特に従業員の労働安全衛生およびサイバーセキュリティ・データセキュリティに係るコンプライアンスに重点を置いた管理体制を構築しています。
従業員の健康や安全衛生に関する課題に対応するため、「サステナビリティ会議」の諮問機関として「健康経営委員会」と「オフィス環境委員会」を設置しています。「健康経営委員会」では、産業医や従業員代表が参画し、従業員やその家族の健康維持・増進を目指した施策を企画・実行しています。また、この委員会の下には、法定の「衛生委員会」が組織されています。
一方、「オフィス環境委員会」は、労働環境の改善や安全管理に注力しており、その下部組織として「安全委員会」を設置しています。これにより、従業員が安心して働ける環境の整備を推進しています。
サイバーセキュリティおよびデータセキュリティに関しては、全社的な情報の集約と課題解決を進める体制を整備しています。情報セキュリティ担当役員(CISO)を設置し、その諮問機関として「情報リスク管理委員会」を設けています。この委員会には、各事業部門の部門長をはじめとするメンバーが参画し、ボトムアップで課題を解決する仕組みを構築しています。

主な取り組み
公正な競争
公務員に対する賄賂の供与等の腐敗の防止に対し、腐敗防止基本方針を制定して厳正に対応しています。また、独占禁止法や下請法(下請代金支払遅延等防止法)を含む、公正な競争と取引に関する法令の遵守に努めています。
法令遵守の実効性の確保
内部通報規程に基づき、外部の第三者である弁護士を窓口とする内部通報窓口を設置しています。コンプライアンス違反をはじめとした通報を受けた際に、適切に調査を実施し、関係部署に是正措置を実施する体制を整えています。また、当社の内部監査室は、内部監査室長および内部監査室のスタッフ7名の計8名で構成されており、業績の向上、財産の保全・活用に資することはもちろん、企業としてのコンプライアンスの充実を目的として内部監査を実施しています。
コンプライアンスに関する研修の実施
金融商品取引法に抵触するインサイダー取引を厳しく禁じることを目的として、インサイダー取引防止規程を制定するとともに、情報管理の徹底に努めています。シンプレクスグループの株式の取引については、売買禁止期間を厳格に設定したうえで、売買をする場合の承認手続等を整備するとともに、すべての社員とビジネスパートナーを対象とした研修とテストを実施しています。
また、主に国内外の公務員やみなし公務員に対する贈賄等の腐敗行為の防止と過剰接待の防止等の一環として、報告・承認体制を整備するとともに、社員を対象とした腐敗防止研修を実施しています。
人権に配慮した事業展開
シンプレクスグループの事業活動において、重大な人権侵害リスクが生じ得る人権の種類や、想定される人権侵害のリスクの深刻度等の分析結果を踏まえて重点課題を設定した人権基本方針を制定し、人権に配慮した事業展開を推進しています。
反社会的勢力排除に向けた取り組み
当社は、断固たる姿勢で反社会的勢力との関係を一切遮断することを基本方針の一つとして定め、反社会的勢力排除規程と反社チェック実施要領に基づき、反社会的勢力との取引等の排除のための体制を整えています。取引先等については、新規取引開始前に加えて、取引開始後も反社会的勢力との関係がないことの調査を継続的に実施しています。また、当社役員候補者についても、株主総会の議案を諮る前に調査を実施しています。従業員については、反社会的勢力との関係がないことを本人に確認のうえ、その旨の誓約書の提出を受けています。